(最終更新日:2020年7月8日)
DocuSign, Inc./ドキュサイン・インク(DOCU)とは?ライバル・競合
アメリカ株の中で、コロナ関連銘柄・リモートワーク銘柄として注目を集めているのは、電子署名銘柄の「ドキュサイン」です。
ティッカーシンボルは「DOCU」。
コロナ禍の中で、ドキュサインの株価は急騰しており、日本でも同サービスを行っている競合の“クラウドサイン”を運営する「弁護士ドットコム」や”GMO電子印鑑Agree”を運営する「GMOクラウド」などの株価も軒並み急騰しています。
これからペーパーレス化やリモートワークが進むことから、同社の重要性も増していくことが予想されている、SaaS(Software as a Service)の会社です。
2020年6月22日には、「ナスダック100指数」の構成銘柄に組み入れられることになりました。
それではドキュサイン(DOCU)とは、どういう企業なのか詳しく見ていきましょう。
(参照→ 会社に投資する株式と、通貨に投資するFX )
ドキュサイン(DOCU)の電子署名サービス“eSignature”
ドキュサイン(DOCU)の創業2003年、2018年4月27日にナスダックに上場しました。
1月決算の企業です。
アメリカ市場での競合には「iSign Solutions,Inc.」があります。日本市場でのライバルには、上記でも記述しました「弁護士ドットコム(シェア8割)」や「GMOクラウド」などがあります。
ドキュサイン(DOCU)という会社が提供しているのは、”eSignature” と呼ばれる電子署名/電子契約サービスです。デバイス上で文書に署名・捺印、承認することができ、スマートに合意、契約、稟議することができるようになります。
日本では、コロナ禍の中でもハンコを押すために出社するという問題が浮き彫りになりました。電子署名/電子契約サービスを使えば、この問題は解決に向かうことになります。もちろん欧米でもサインするために出社することもありますし、地味ですが大きな課題です。
ドキュサインのサービスは、iPhoneやiPad、PCなどの、さまざまなデバイスから利用することができます。
そして、例えばGoogleのサービス(G Suite、Gmail、Google Drive、Google Docs、chromeなど)を使っていた場合にも、拡張機能やドキュサインのサービスを入れておくと、シームレスにGoogleなどのサービス上で電子署名・契約を交わすことができるようになります。
加えて、セールスフォースやマイクロソフト、PayPalなどとも、提携やサービスの統合が進んでおり、ストレスなくスムーズに利用することができます。
ドキュサイン(DOCU)のビジネスモデルや利用料金の強み
ドキュサインのビジネスモデルとしては、サブスクリプション形式で料金を支払います。
そしてサービスプランがいくつかあり、個人利用から企業利用など、その利用量や組織形態によっていくつかのプランから選び、月額10ドル~40ドル程度の価格を支払うことで、ドキュサインのサービスを利用することができるようになります。
比較して日本の同業者である“クラウドサイン”や“GMO電子印鑑Agree”であれば、無料のお試しコースはあれど、月額1万円〜2万円(大容量プランであれば10万円など)とDocuSignの5倍~10倍の価格設定となっています。
外資という不安感があるというデメリットはありますが、ここまでの価格競争力を持っているドキュサインにとって、価格は圧倒的な強みと言えそうです。
同社の電子署名サービスの利用者は50万社以上、数億人の署名者に登るといいます。
これらの署名・契約は裁判所などでも有効とされるために、これからますます利用者は増加していき、紙によるサインではなく、デバイスから直接電子署名することがスタンダードになりそうです。
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ドキュサイン(DOCU)のヒストリーや実績データ
Wikipediaから重要点をピックアップすると、
・2010年末までに、同社はSaasベースの電子署名市場の73%を処理し、8000万の署名が処理された
・2012年7月Business Insiderは、フォーチュン500企業の約90%がDocuSignの使用を申し込んだと報告しました。
・2018年7月、DocuSignはSpringCMを2億2000万ドルで買収しました。
・2020年2月、DocuSignはSeal Softwareを1億8,800万ドルで買収しました。
・2015年5月に、同社は新しい資金調達ラウンドで2億3300万ドルを調達したと発表しました。一部は30億ドルの企業評価と推定」とあります。
・2018年に、会社はNASDAQでの最初の公募の計画を発表しました。会社が上場したときに最大5億4,300万ドルを調達することを目標としています。
Liveoak Technologiesの買収でリモート公証などを強化へ
そして2020年7月には、オンラインで公証人による業務を完結できる「Liveoak Technologies」を38億ドル(約40億円)で買収しました。
この買収により、ウェブベースのビデオ会議や音声サービスなどを利用して、公証人による署名認証を必要とするような監査可能な取引をリモートで完了できるようになります。
ドキュサインを採用している会社としては、アップル、フェイスブック、T-mobile、VISA、サムスン、ユニリーバなどがあります。
ドキュサイン(DOCU)のセキュリティーについて
ドキュサインの”eSignature”では、文書と署名が暗号化してアップロードされます。その後チェックしたり送信することも可能です。
署名された文書が改ざんされたり、侵害されていると、その文書はドキュサインによって否認され保存された情報と一致せずに有効な文書とはなりません。
重要な文書を扱う同社にとってセキュリティーはアキレス腱となるために、もちろんドキュサインもセキュリティーには力を入れています。
ドキュサインは対ハッキングなどに、これまで3億ドルを投じて、セキュリティーや信頼性の向上に努めています。
DocuSignの”eSignature”は、裁判などでも有効な文書として利用することができ、米国の電子署名法(ESIGN)や米国の統一電子取引法(UETA)、EUのeIDAS規則など含めてそれぞれの規制や法律に基づいています。
もちろん日本でも安全に利用することが可能です。
ドキュサイン(DOCU)の業績・決算の数字
ドキュサインの業績・決算の重要な数字を見てみると、売上高がしっかり伸びていることが分かります。そして営業キャッシュフローも順調に伸びていることが分かります。
純利益では赤字が続いています。しかしまだまだ成長企業ですし、営業外費用や特別費用などがかさんでいるために純利益が赤字となっていることがわかります。
テレワークの恩恵を受けますし、楽しみな銘柄だなと思います。
ドキュサイン(DOCU)の株価の推移と時価総額
ドキュサインの株価を見てみると、2018年4月27日に初値39.73ドルの株価を付けてから、現在の2020年6月5日には139.64ドルまで上昇しており、3倍以上の株価となっています。
現在の時価総額は255億ドル(約2兆6000億円)。
これからリモートワークやペーパーレスが本格的に普及していく事を考えると、まだまだ株価の上昇もありそうです。
ドキュサイン(DOCU)注目していきましょう!
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