株価指数とは?その重要性について
株式投資を行うに当たって、個別株の業績(ファンダメンタルズ)やチャート(テクニカル分析)だけを見ていれば良いということはありません。
日本株に投資する場合でも、どんどん勝率を上げていくためには、まずは金融の中心地であるアメリカの「NYダウ指数」や「ナスダック指数」、「S&P500指数」などのインデックス指数と呼ばれる、マーケット全体の動きをチェックする必要があります。
その理由は、日本株はアメリカ株の影響を受ける事が多いからです。
そして日本の株式市場の株価指数である、「日経平均株価」や「TOPIX」などをチェックします。
その後に「ソフトバンク」や「トヨタ」と言った、個別株の業績や株価をチェックしたり、チャートをチェックしたりする流れが良いと思います。
「世界の流れ」→「日本全体」→「興味のある業種」→「個別企業」の順で、情報を入れていくほうが、戦略や戦術に間違いや見誤りが少なくなるでしょう。
主な株式指数では、「現在の日経平均株価は◯◯円で昨日に比べて◯◯円上昇しました」などと、ニュースで取り上げられることが多く、よく耳にするかと思います。
【参照→ 会社に投資する株式と、通貨に投資するFX 】
ETFや投資信託のインデックス・ファンドにも活用
これから紹介する世界各国の株価指数では、最近人気のETFや投資信託にも大いに活用されています。
ETFとは上場された投資信託のことで、そんな投資信託の種類はと言うと「インデックス・ファンド」と「アクティブ・ファンド」の2種類に分けることができます。
「インデックス・ファンド」とは、今回紹介する株式指数の株価変動に連動するように、設計されシステムが組まれています。
「アクティブ・ファンド」では、その株価指数以上の成績を上げることを目標に組成されています。
そのため、株価指数を知ることでETFや投資信託などのファンドへの理解を深める事ができるようになります。
それでは世界の株価指数には、どんな種類があるのかを見ていきましょう。
【 合わせて読みたい → ETFとは? 】
日本の株価指数(種類・一覧)
「東証株価指数(TOPIX)」…東証1部に上場している全銘柄の時価総額の合計を指数化した株価指数で、日本の株式市場の動きを表す代表的な指数とされています。時価総額加重型で算出されています。
「日経平均株価(日経225)」…東証1部に上場している銘柄から、代表的な225銘柄を選び、その平均株価を指数としています。
「JPX日経400」…日本取引所グループとその傘下の東京証券取引所、そして日本経済新聞社が共同で開発された株価指数。東京証券取引所(東証一部、東証二部、マザーズ、JASDAQ、etc)に上場している3400社の企業の中から、「投資者にとって投資魅力の高い会社」と判断された400社の銘柄からなる株価指数。スマートベータ運用。(2014年1月6日から公表がスタート)
「JPX日経中小型」…「JPX日経400」の中小企業版。東京証券取引所(東証一部、東証二部、マザーズ、JASDAQ、etc)に上場している3400社の企業の中から200銘柄が選定されています。(2017年3月13日からスタート)
「東証第二部株価指数」…TOPIXの東証2部版。東証2部に上場しているすべての企業を対象に、TOPIXと同様の方式で算出した株価指数のこと。( 1968年1月4日の時価総額を100としてスタート)
「東証マザーズ指数」…東証マザーズに上場しているすべての銘柄を対象とした株価指数のこと。 マザーズ指数の算出には時価総額加重平均型株価指数が用いられている。 マザーズは、東証が1999年に開設した市場で、ベンチャー企業を対象にした市場のこと。(2014年2月6日にスタート)
「JASDAQ INDEX(ジャスダック指数)」…ジャスダックに上場されている全銘柄を対象に算出されている指標。1991年10月28日の時価総額を基準(100ポイント)にして、TOPIXと同じ時価総額加重型で算出されています。
「日経ジャスダック平均株価」…ジャスダックに上場する全銘柄を対象に、日経平均株価と同じ「ダウ式」により算出された指標です。
「J−Stock Index」…「ジャスダック指数」の全銘柄が対象となっているのとは違い、JASDAQ市場において優秀な企業を選定された銘柄で構成されており、売買代金200位以上、時価総額100億円以上の時価総額が多い順に100銘柄が選出。
「東証REIT指数(J-リート指数)」…東京証券取引所に上場されているREITの全銘柄の時価総額加重平均で算出されている指標。(2003年3月31日の時価総額を1,000として算出される。)日本の不動産市場の指標として普及。
「東証インフラファンド指数」…インフラファンドとは、リートに似た仕組みで、太陽光発電などのインフラ施設を投資対象とする投資法人のこと。東証に上場するインフラファンド全銘柄を対象。(2020年4月27日に1000の指数でスタート)
「日経JAPAN1000」…日本経済新聞社が算出し、日本国内に上場している全銘柄の内で、浮動株を調整した時価総額が上位1000銘柄を定期的に選定し、それらを算出した株価指数。(2005年4月1日スタート)
「東証マザーズ指数」…東証マザーズに上場している全ての銘柄を構成銘柄とした株価指数のこと。(2014年2月6日スタート)
(参照…日本取引所グループ)
下記からは、主にwikipediaを参照しています。
アメリカの株価指数(種類・一覧)
「ダウ平均株価」…S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出するアメリカ合衆国の代表的な株価指数のこと。 アメリカのさまざまな業種の代表的な銘柄を選出。主にニューヨーク証券取引所に上場している銘柄ですが、一部NASDAQ銘柄も採用され始めています。(構成銘柄:アップル、マイクロソフト、アメックス、ディズニー、コカコーラ、マクドナルド、ナイキ、ビザ etc)
他にも「ダウ平均株価」には「ダウ工業株30種平均」「ダウ輸送株20種平均」「ダウ公共株15種平均」の3種類があり、これらをあわせた「ダウ総合65種平均」がある。
「ナスダック総合指数」…アメリカの全米証券業協会(NASD)が開設・運営している電子株式市場「NASDAQ」に上場している3,000以上の銘柄の全てを構成銘柄に、時価総額加重平均で算出した指数。新興企業が多く上場しています。(構成銘柄:アップル、アマゾン、アルファベット、フェイスブック、マイクロソフト etc)
(NASDAQ…National Association of Securities Dealers Automated Quotationsの略)
「ナスダック100」…ナスダックに上場する、金融銘柄以外の、時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均によって算出される株価指数のこと。
「S&P 500」…スタンダード&プアーズが算出しており、ニューヨーク証券取引所、NYSE American※、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数である。アメリカ企業のみが対象となる。ミックス指数です。(構成銘柄:GAFAMと呼ばれるナスダック企業に加え、マクドナルド、ナイキ、ビザなどのNYダウ銘柄などのアメリカ・オールスターズの株価指数)
※NYSE Americanとは、アメリカン証券取引所と呼び、その特徴は株式(主に中小型株)、オプション、上場投資信託(ETF)および仕組み債といった金融商品を幅広く取り扱っている取引所のこと。
◯S&P株価指数の種類
「S&P 500」…米国株の大型銘柄で構成
「S&P 100」…米国株の特に時価総額が多い超大型銘柄で構成
「S&P 400」…米国株の中型銘柄で構成
「S&P 600」…米国株の小型銘柄で構成
「S&P 1500」…大型株・中型株・小型株の合計1500銘柄で構成。
「VIX指数(恐怖指数)」…S&P 500を対象とするオプション取引の満期30日のインプライド・ボラティリティを元に算出し、1993年より公表しているボラティリティ指数。その特徴から恐怖指数とも呼ばれている。
◯ラッセル
「ラッセル1000」(時価総額 1位から1000位)
「ラッセル2000」(時価総額 1001位〜3000位)
「ラッセル3000」(時価総額 1位から3000位)
アメリカのコンサルティング会社であるラッセルインベストメント社が1984年に開発された株価指数です。ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場の約5000銘柄の中から、選ばれた小型株の指標です。年一回銘柄入れ替えが実施されています。
アジアの株価指数(種類・一覧)
「香港ハンセン株価指数」…香港証券取引所に上場している、流動性の高い上位銘柄(銘柄数は一定ではない)で構成される、時価総額加重平均型株価指数であるのこと。香港市場の時価総額の七割を占める。
「上海総合指数」…証券取引所に上場するすべての株(A株・B株)で構成される、時価総額加重平均型株価指数である。他にも下記の種類がある。
・「上海A株指数」…A株のみで構成された指数
・「上海B株指数」…B株だけで構成された指数
・「上海50A株指数(上海50指数・上証50指数)」…A株の中で流動性の高い50銘柄で構成された指数
・「上海180A株指数」…A株のなかで流動性の高い180銘柄で構成された指数
「韓国総合株価指数(KOSPI)」…韓国証券先物取引所の有価証券市場(KSE)に上場している、企業の現在の時価総額と基準時点での時価総額を比べてどうかを表した指標。
・「KOSPI 200」…韓国内の200銘柄で構成され、時価総額の93%を占める。
・「KOSPI 100」…上位100銘柄で構成。
・「KOSPI 50」…上位50銘柄で構成。
「台湾加権指数(かけんしすう)」…上場株式の発行額に応じて加重平均した指数(時価総額加重平均型株価指数)のこと。
「SET指数」…タイ証券取引所上場の全銘柄を対象として、算出・公表されている株価指数のこと。
「ストレーツ・タイムス指数(ST index)」…シンガポール証券取引所における株価指数。同証券取引所に上場する銘柄のうち上位30銘柄で構成される、時価総額加重平均型株価指数のこと。
「SENSEX(センセックス)」…インドのボンベイ(ムンバイ)証券取引所における株価指数。30銘柄が流動性や取引規模などに基づき選定される。時価総額加重平均型株価指数のこと。「S&P BSE センシティブ指数」、「SENSEX、BSE 30」などとも呼ばれる。
「ASX 200」…オーストラリア証券取引所における株価指数で、上場される銘柄のうち、時価総額が上位200銘柄で構成される、時価総額加重平均型株価指数のこと。
ヨーロッパの株価指数(種類・一覧)
「 ストックス欧州600指数」…STOXX(ストックス※)が算出する、ヨーロッパ先進国における証券取引所上場の上位600銘柄により構成される株価指数。流動性の高い600銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数である。
※STOXX(ストックス)とは、ドイツ取引所の子会社であり、株価指数(インデックス)の算出・管理や、ポートフォリオ分析を行う金融サービス企業。スイス・ツークに本社を置いている。
・「ユーロ・ストックス50指数」…STOXX(ストックス)が算出している、ユーロ圏先進11カ国の上位銘柄により構成される株価指数のこと。流動性の高い50のブルーチップ(優良銘柄)の株価を基に算出されており、時価総額加重平均型株価指数のこと。
「FTSE(フッツィー)100種総合株価指数」…ロンドン証券取引所(LSE)における株価指数で、上場する銘柄のうち時価総額上位100銘柄で構成されていて、時価総額加重平均型株価指数である。この100銘柄でロンドン証券取引所の約8割を占めている。算出はLSEの子会社であるFTSEグループが行っている。グローバル企業が多い。
・「FTSE250種総合株価指数」…中型株250銘柄で構成。
・「FTSE 350 Index」…FTSE100種総合株価指数とFTSE250種総合株価指数の合計350銘柄で算出。
・「FTSE SmallCap Index」…小型株で構成。
・「FTSE All-Share Index」…LSE全株指数。大型・中型・小型株を含む600以上の銘柄で構成。(1962年11月26日スタート)
「CAC 40(カックよんじゅう)」…ユーロネクスト・パリ(2000年まではパリ証券取引所)における株価指数で、時価総額上位40銘柄を選出して構成され、時価総額加重平均型株価指数で算出。フランスに拠点を置くグローバル企業の指数という性格を持つ。
・「CAC Next 20(カックネクストにじゅう)」…ユーロネクスト・パリにおける株価指数で、時価総額で「CAC 40」に次ぐ20銘柄を選出して構成される、時価総額加重平均型株価指数のこと。「CAC Next 20」構成銘柄に次ぐ60銘柄による株価指数として、「CAC Mid 60」がある。
「DAX(ドイツ株価指数)」…フランクフルト証券取引所で取引されるドイツの主要30銘柄(ブルーチップ)で構成される時価総額加重平均型の株価指数のこと。数値は電子クセトラ取引システムから算出されており、「クセトラDAX指数」とも呼ばれる。管理はドイツ取引所の子会社であるSTOXXが行っている。
・「MDAX(エムダックス)」…DAX構成銘柄に次ぐ中型株60銘柄で構成。
・「SDAX(エスダックス)」…MDAX構成銘柄に次ぐ小型株70銘柄で構成。
・「TecDAX(テックダックス)」…技術系30銘柄で構成。2018年9月より、DAX・MDAX・SDAXから技術系銘柄を選抜した指数の位置付けとなった。
・「CDAX(シーダックス)」…フランクフルト証券取引所上場の全銘柄(400以上)で構成される総合指数(Composite DAXの略)。(1993年12月17日スタート)
「スイス株価指数(SMI)」…スイス証券取引所で取引される銘柄のうち、時価総額および流動性の高い上位20銘柄(ブルーチップ)で構成される、時価総額加重平均型の株価指数である。
・「Swiss All Share Index」…スイス証券取引所全株指数。大型・中型・小型株を含む200以上の銘柄で構成。(1998年7月1日スタート)