オクタ・インク(OKTA Inc.)とは?
オクタ(OKTA)の基本情報としては、アメリカ・サンフランシスコを拠点としており、創業2009年、ナスダックへの上場が2017年4月7日、決算は1月です。
ティッカーシンボルは英語名そのままの「OKTA」。
主なサービスとして、クラウドのID管理サービスの「シングルサインオン(複数のIDをまとめて一括で管理)」があります。
グローバル企業から、中小企業、大学、非営利団体、政府まで、幅広く対応しており、安全で簡単にさまざまなサービスに接続できるようになります。
オクタ(OKTA)は、アクセス管理に関するセキュリティ製品を提供している企業です。
これらはIAM(Identity and Access Manegement)などとも呼ばれます。
「シングルサインオン」などのシステム利用料が、収益の柱となっているSaaS(Software as a Service)の会社であり、IDaaS(Identity as a Service)とも呼ばれています。
(参照→ 会社に投資する株式と、通貨に投資するFX )
オクタ(OKTA)の競合や「シングルサインオン」
現在、多くの人がWebのサービスやスマートフォンアプリなどを利用し、それらにはそれぞれ「ID」と「パスワード」が与えられ、各個人で管理しています。
そしてそれらのさまざまなサービスにアクセスするために、「ID」と「パスワード」を入力して「ログイン/サインイン」を行います。
これらの作業は、徐々にその数が増え、どんどん複雑になってくるために、パスワードを覚えるために簡単なものに設定していたり、パスワードの使い回しをしていたり、セキュリティーの観点から望ましく有りませんでした。
この問題を解決するために、オクタ(OKTA)の「Okta Identity Cloud 」というサービスがあります。
オクタ(OKTA)のサービスを使うことで、GmailやWorkday、Salesforce、Slackなどに1回のログインをすることで、他のサービスでも同じくログインできるようになります。
ちなみに、オクタ(OKTA)はAWS(Amazon Web Services)のクラウド上に構築されています。
オクタ(OKTA)の競合企業としてアメリカの「One Login(非上場会社)」、日本ではGMOグローバルサイン社の「トラストログイン」などがあります。
下記には、「シングルサインオン」のイメージ図と、GMOの「トラストログイン」の解説動画です。分かりやすく、イメージがしやすいのではないでしょうか。
(出典:トラストログイン)
「Okta Identity Cloud」というサービスは”Workforce Identity“と”Customer Identity“の2つに分類することができます。
◯Workforce Identity
社員、外注先、パートナーを保護し、支援します。従業員やパートナーだけでなく、顧客のアイデンティティもセキュアに保護。何百万もの人を必要なツールに安全に接続するためのサービス。
- シングルサインオン
- アダプティブ多要素認証
- ライフサイクル管理
- ユニバーサルディレクトリ
- APIアクセス管理
- アドバンストサーバーアクセス
◯Customer Identity
顧客のアイデンティティを保護し、かつ、セキュアでシームレスなカスタマーエクスペリエンスを支援するサービス。
- 認証
- 認可
- ユーザー管理
- 多要素認証
- ライフサイクル管理
- B2Bインテグレーション
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オクタ(OKTA)の利用料金について
オクタのサービスの利用料金をまとめたものが下記となります。
-
Universal Directory (月1ドル/1ユーザー)Active Directory, LDAP認証など
-
Single Sign-On (月2ドル/1ユーザー)シングルサインオン機能
-
Lifecycle Management (月4ドル/1ユーザー)プロビジョニングなど
-
MFA [Mult-Factor Authorization] (月3ドル/1ユーザー)多段階認証など
-
Mobility Management (月4ドル/1ユーザー)モバイル対応
これらの機能で、例えば「Active Directory」「シングルサインオン」が必要な場合は1ユーザーあたり月3ドルが必要となる仕組みです。すべて利用する場合は、1ユーザーあたり月14ドルが必要となります。
(引用:トラストログインブログ)
例えば、1ユーザー当たり3ドルであれば、年間36ドルです。オクタのサービスを利用の各企業にとってこの金額が、人数分かかってくる事になります。
オクタ(OKTA)のサービスを利用している代表的な企業として、ナスダック、アドビ、T-mobile、DISH、ワークデイ、BOXなどがあります。
2019年1月には、オクタ(OKTA)の登録ユーザーが1億人を超えたと発表がありました。
サービスナウなどと提携強化をしています。
オクタ(OKTA)の業績・決算の数字
オクタ(OKTA)の近年の業績を見てみると、売上高は順調に増えていることが分かります。
続いて営業キャッシュフローも2010年決算でついに黒字化し、2020年決算ではしっかりと黒字幅を増加させました。
純利益は赤字が続いており、営業外ではまだまだ経費がかかっている印象ですが、成長期待銘柄ということで、これからも注目していきたい所です。
オクタ(OKTA)の株価の推移と時価総額
オクタ(OKTA)のナスダックへのIPO(上場)は2017年4月7日でした。その初値の株価は23.51ドル。
そして現在の株価は、200ドルを試す水準まで上昇しており、夢のテンバガーも目の前で、時価総額は225億ドル(約2兆3000億円)となっています。
オクタ(OKTA)の競合の「OneLogin(ワンログイン)」について
「OneLogin」は、2009年にサンフランシスコで創業/拠点にしており、ワシントン州レドモンドとロンドンとグアダラハラに開発オフィスを置いている非上場企業です。
オクタ(OKTA)とは直接的な競合と言っていいほど、”シングルサインオン“を始めサービスが似通っています。
「OneLogin」のサービス一覧
・シングル・サインオン
・クラウドディレクトリ
・ディレクトリ統合
・ユーザープロビジョニングとライフサイクルID管理
・多要素認証
・適応認証
・モバイルID管理
・仮想LDAP
・クラウドRADIUS
しかし、オクタ(OKTA)に比較して、「OneLogin」はM&Aを積極的に行っているようです。
・2015年12月、OneLoginは、オンプレミスWebアクセス管理(WAM)ソフトウェアの「Cafésoft」を買収。
・2016年6月、OneLoginはクラウドベースのパスワード管理ツールの「Portadi」を買収。
・2016年11月、OneLoginはモバイルデバイスで実行されるコンテナーテクノロジーを備えた「Sphere Secure Workspace」を買収。
・2017年6月、OneLoginは、アカウント乗っ取り対策のセキュリティー会社の「ThisData」を買収。
(参考:Wikipedia)
両社ともに、創業年が2009年と同時期とはなっていますが、一方は上場し、一方は非上場のままです。
これから両社の動向に注目ですね!
参考
・Okta
・トラストログインブログ
・Wikipedia(OneLogin)
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