前回の記事では、「投資信託の手数料(コスト)を比較」を見てきました。
今回は実際にETFを購入する時の、銘柄の選び方について見ていきましょう。
ETFの選び方のポイント
ずばり、ETFの選び方のポイントは、その銘柄の「純資産や時価総額の大きさ」、「出来高の大きい銘柄」です。
例えば、日経平均に連動するタイプのインデックス・ファンドのETFを選ぶとしましょう。
インデックス・ファンドなので、どの銘柄も手数料は平均的に安いと思います。
そうした時に、銘柄選びで重要となるのは各社の商品の中から「純資産や時価総額の大きさ」、「出来高の大きい銘柄」を比較して、それに当てはまる商品を筆頭に選んでいきます。
「時価総額や純資産が大きい」ということは、人気があるということです。
そして人気があるということは、流動性が高く、出来高も自然と大きくなってくるのです。
そして出来高が高いという事は、「買いたい時に買えて、売りたい時に売れる」という事に繋がり、投資家にとってもETFのメリットを十分に享受することができます。
という事で、「ETF銘柄の選び方で大切なのは、人気のETFを買う」という事になります。
国内ETFより、海外ETFがおすすめの理由
インデックス・ファンドやETFが生まれた国である、投資先進国のアメリカでは、日本に比べてもETFの認知度や普及が進んでいます。
すると当然、商品の種類も豊富になりますし、純資産や時価総額、出来高の大きな銘柄もどんどん多くなってきます。
そして各社の競争が激化することにより、信託報酬という手数料も引き下がってきたり、どんどん競争力が増すという良いスパイラルが起きています。
逆に、純資産や時価総額が増えないことには、収益が増えずに、手数料競争に参加することができなくなります。
いかに良いスパイラルを起こすことができるかが、「良いETF銘柄」になれるかのポイントとなります。
【参照】
・「インデックス・ファンドの父」バンガード・グループとは
・世界初のETF誕生、ステート・ストリート(STT)の「SPDR(スパイダー)ETF」
・世界最大級の資産運用会社、ブラックロック(BLK)のETF「iシェアーズ」
・S&P500と連動するETFの比較まとめ
日本の国内ETFが普及が遅れた訳
日本では、投資信託を売ってきた銀行や証券会社などでは、投資信託は販売手数料を取れる美味しい商品です。
そんな中、たとえETFが素晴らしい商品だったとしても、彼らにとってETFは手数料やマージンが低いのは確かです。
ETFを勧めてしまうと彼らは売上は営業成績が取れなくなってしまいます。
そのような自己犠牲をしても、ETFをすすめる理由はありませんので、ETFという優れた商品が、日本であまり知られることもなく認知も進んできませんでした。
なので、自ら勉強してアンテナを張って情報を取っている投資家しか、知らないという状況がありました。
それが徐々に日本でもETFの認知が広がってきています。
ETFの選び方として純資産や時価総額が大きく、出来高が高い商品がおすすめという事からすると、国内会社のETFは海外のETFに遅れをとってしまったと言えます。
ただ国内ETFがダメだと言っているわけではなく、徐々にでも「純資産や時価総額の大きさ」、「出来高の大きい銘柄」がこれから増えていけば、十分に投資対象として選択していくことができるようになっていきます。
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