投資信託の手数料(コスト)を徹底比較

前回の記事「インデックス・ファンドとアクティブ・ファンドの違いとは?」では、投資信託(インデックス・ファンドとアクティブ・ファンド含む)やETFを選ぶ際には、コストが最重視するべきポイントの1つという事を見てきました。。

この記事では、投資信託の手数料を比較しながら詳しく見ていきたいと思います。

ファンドの運用にかかるコストについては、インデックスファンドのほうが低くなります。

インデックス・ファンドのように株価指数などに連動する形を取るのと違い、アクティブファンドでは株価指数などよりも高い利回りを目指すために、個別銘柄の調査などに手間がかかるからです。

その分だけ運用の手間賃である信託報酬が高くなってしまいます。

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投資信託にかかるコストとは

売買時にかかる「販売手数料」と「信託財産留保額」とは?

投資信託に係る主なコストには「販売手数料(売買時にかかる手数料)」と「信託報酬(運用管理費用)」の2つがあります。

販売手数料は、投資を買うときに販売会社に支払う手数料で、購入時に1度だけ払うだけとなります。(約0%~3%程度)

上場しているETFの場合は、販売会社が存在しないため、販売手数料はかかりません。

代わりに株式投資と同じように、売買手数料がかかってきますが、投資信託と比較してもコストは安く済みます。

投資信託の売却時には、「信託財産」として約0%~0.5%程度かかります。こちらも売却時のみにかかる手数料となります。

毎年かかる手数料「信託報酬」とは?その内訳

続いて、「信託報酬」と言うのは、運用会社、販売会社、受託会社に対して資産の運用や管理を行ってもらうことへの報酬として支払うものです。

そして購入時だけかかる「販売手数料」と違い、「信託報酬」は、運用期間中にずっと資産から差し引かれ続けます。

「信託報酬」は、毎年かかり続けることから、長期的な資産運用においても大きな影響与えることになります。

◯信託報酬
・運用会社…約0.1~1.1%
・販売会社…約0.1%~0.9%
・受託会社…約0%~0.1%
=合計で0.2%~3%程度の信託報酬が毎年かかる事になります。

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1%の違いが大きな違いに

例えば、運用利回りがいずれも年3%のAファンドとBファンドがあるとします。

そしてインデックス・ファンドとアクティブ・ファンドには、平均すると約1%の信託報酬の違いがあります。

◯信託報酬
・インデックス・ファンド…約0.5%/年
・アクティブ・ファンド…約1.5%/年

Aファンドはインデックス・ファンドだったとして信託報酬が年0.5%、Bファンドはアクティブ・ファンドだったとして年1.5%だった場合、2つのファンドの運用成績にはどのような違いがでるでしょうか。

1,000万円を30年間を要した場合、Aファンドは2,097万円まで増えますが、Bファンドは1,563千万円にしかなりません。

その差は日に616万円と大きな違いになってしまいます。

もし同じ利回りをあげていたとすると、このように大きな資産額の違いとなります。

その分、アクティブ・ファンドは大きな利回りを狙いに行きますが、いつも上手くいくとは限りません。

利回りはコントロールできませんが、手数料などのコストは事前に知ることができ、投資家自身がコントロールすることができます。

この事から、投資先進国のアメリカではインデックス・ファンドが人気となっている理由と考えられます。

アメリカのNYダウやナスダックなどの株価指数では、毎年のように最高値を記録していますから、その指数に連動したインデックス・ファンドを買っておけば、低コストで高利回りの投資で資産を拡大させていくことができます。

【続き→ETF銘柄の選び方

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