アメリカ時間11月18日、Tinder(ティンダー)という出合い系アプリを運営するMatch Group(マッチグループ)が、アメリカ・ナスダックに上場を果たしました。(ティッカーシンボル:MTCH)
IPO価格は12ドルという株価に設定され、無事IPOが終わるとMatch Groupの企業価値は29億ドルとなります。
Match Groupはその他にも、世界25ヶ国に8ヶ国語で展開される恋愛・結婚マッチングサイト「match.com」、Tinderと似たオンラインデートアプリのOK Cupidというアプリを運営しています。
Match Groupが提出した目論見書によると、直近の12ヶ月で約10億ドル(約1228億円)の売上、約1億8000万ドル(約221億円)の利益を計上としているとのこと。
加えて、米国のオンラインデート市場は、少なくとも年間20億ドルと言われており、これからも成長が予想されます。
IPO価格は12ドルと設定されていましたが、上場後の週末には15.20ドルを付けるなど順調な滑り出しとなりました。
そしてMatch Groupの主軸アプリとなっているTinderですが、どのようなビジネスモデルで、収益に結びつけているのでしょうか?
それでは見ていきましょう。
Tinderのビジネスモデルとは?
Tinderは基本的に無料で使うことができます。利用するにはFacebookなどで認証を行い登録。そうするとTinderのサービスを利用することができます。
Tinderは位置情報を利用し、自分がいる場所から設定した距離までに、同じTinderに登録している人がいると、その人の写真が現れます。もし気に入れば右にスワイプ。気に入らなければ左にスワイプをするだけ。
そしてもし、自分を気に入った人も自分を気に入って右にスワイプしてくれると、マッチングとなり、LINE(ライン)のようにチャットできる状態になります。
もちろんTinder内で連絡をとりあう事もできますし、LINE(ライン)などのアプリでつながってから、そちらで連絡を取り合うこともできます。
それではどこで売上げを上げているのでしょうか?
Tinderの有料サービス
それはTinder Plusと言って、もっと充実した機能を使いたい人向けのサービスを有料で提供してるのです。
1日に異性の写真が表示される数には上限があり、それ以上は異性の写真が現れずに次の日を待たなくてはいけません。それを待てずにもっと異性をスワイプして、マッチングしたい人はこの有料サービスを使うことができます。
その他にも、Superlikeと言って、相手に自分をもっとアピールしたい人が使う機能や、自分が住んでいる地域ではなく、出張や旅行、留学時など行くであろう場所で予めマッチングしていたいといった要望に答えてくれるのがTinder Plusとなります。
その他にも広告で売上げをあげていたり、有料サービスでその広告をOFFにすることもできます。加えて一度間違ってスワイプしてしまった時にでも、やり直しができる機能なども提供されています。
Tinder Plusの価格
Tinder Plusの価格は、日本では1ヶ月2,400円で利用することができます。
6ヶ月契約だと、1,467円/月、12ヶ月契約だと983円/月、など長期割り引きも提供されています。
ちなみにMatch Group全体では、月間5900万人のアクティブユーザーがおり、190ヵ国以上、38言語で利用されていると、同社はSECにS-1資料を提出しています。
そして先述しましたTinder Plusの価格ですが、国によって価格が異なっているようです。知り合いに聞いたところに、東南アジアでは数百円~、ぐらいの価格で設定されているとのこと。(確認は取れていません)
Match Groupからすると、売上げが最大となるように、それぞれの国の物価などを考慮して、最適化することは理にかなっています。
Match Groupの株式は、親会社のIACが85%を保有しています。そして上場後の現在でも引き続き所有しているとのこと。
今年の第2四半期末時点では、同社に全世界で正社員1600人、パートタイム社員3300人がいるとしています。
日本を始め、先進国では少子化が問題をなっていますが、このようなクリーンな出合い系サービスは、少子化の問題にも寄与していく可能性があります。加えてニーズや市場の拡大も期待することができます。
今後もTinderなどを運営するMatch Groupには注目していきます。
参考
・Techcrunch
・社会人の出会い方.com
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