カーライル・グループについて
カーライル・グループ(ティッカーシンボル:CG)は、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)やブラックストーンと並ぶ、世界3大プライベート・エクイティファンド(PEファンド)のひとつです。
(ナスダック市場に上場)
同社のWEBサイトによるとカーライル・グループは現在、118のファンド、81のファンド・オブ・ファンズを通して、1800億ドル以上の運用資産を保有しているオルタナティブ投資会社※です。
※オルタナティブ投資とは、従来の株式や債権などに加えて、ヘッジファンドや不動産、商品などを扱う投資のことで、その手法も様々である。
カーライル・グループは、1987年ワシントン D.C.で設立され、北米、南米、欧州、中東、アフリカ、日本、アジアなどに34拠点、1400名以上の投資プロフェッショナルを擁しています。
同社の社名の由来は、ニューヨークのセントラルパーク近くにある高級ホテル、カーライル・ホテル(The Carlyle Hotel)から取ったもの。
◯カーライルの4つの事業領域
・コーポレート・プライベート・エクイティ(バイアウト、グロース・キャピタル)
・リアルアセット(不動産、インフラ、エネルギー)
・グローバル・マーケット・ストラテジー(再生、ヘッジファンド、etc)
・グローバルソリューション(PEファンドに投資するファンド)
顧客である会社にリスクを取って資本を入れることは、もともとは商社や銀行などが行ってきましたが、それもPEファンドが担っています。
カーライルはハゲタカなの?PEファンドとアクティビスト・ファンドの違い
日本では失われた20年間という期間があり、バブル崩壊後には外資系の投資ファンドが日本の会社を買い叩くというニュースが多くなりました。
その時のインパクトが強かったのか、これら外資系の投資ファンドは一括りに「ハゲタカ・ファンド」と呼ばれるように…。
しかしカーライルの実態を見てみると、もちろん上手く行かなかった案件もありますが、ウィルコムの再生などは投資ファンドにしかできない活躍があったことも事実です。
もちろんカーライルのようなプライベート・エクイティファンド(PEファンド)は企業に投資をして、いつかは売り抜けて利益を出さないといけませんから、事実を知らないとメディアに踊らされ、「ハゲタカ・ファンド」と勘違いしているケースも少なくありません。
実際ウィルコムの場合は、食い物にされたのではなく、現在はソフトバンクの傘下に入るなど、今でも貴重なPHSの会社として必要とされています。
反対に「ハゲタカ・ファンド」もやはり存在していて、「アクティビスト・ファンド」と呼ばれます。彼らはターゲットにした企業の影響力を保持できるぐらいの株式を取得して、それを引っさげて経営陣に不当な要求を突きつけます。自分たちが儲かれば、後はその会社がどうなろうと知らない!といった類のファンドのことです。
違いを見分けるのは難しいかと思いますが、投資家としては実態に注目していきたいところです。
カーライルと関係のあった、ブッシュ大統領の父とウサマ・ビンラディンの父
カーライル・グループの過去の投資家としては、ジョージ・H・W・ブッシュ(ジョージ・W・ブッシュの父)とムハンマド・ビン・ラーディン(ウサーマ・ビン=ラーディンの父)が知られています。
カーライル・ジャパンについて
カーライル・グループは日本にもオフィスを構えていて、トップから従業員全てが日本人という約20人の組織で運営されています。
外資アレルギー、投資ファンドアレルギーが少なくない日本で活動するために、日本のビジネスシーンに精通した日本人が日本市場を担うのは心理的な抵抗が少なく、真っ当な判断に見えます。
加えてグローバル意識に乏しい中堅企業が多い中、カーライルのグローバルな経験やネットワークを活かせるというのは、ウィンウィンの関係を築くには頼もしい存在になりそうです。
投資家としてもこれらのPRファンドの株式は配当利回りも高く、検討の余地がありそうです。
【関連記事】
・ブラックロック(BLK)という世界最大のヘッジファンド
・ブラックストーン・グループ(BX)とは?世界最大級の投資ファンド
・コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)とは?世界有数のPE投資ファンド
【参考】
・カーライル・ジャパン公式サイト
・wikipedia
・東洋経済オンライン
◯合わせて読みたい
【保存版】無料・英語版「ヤフーファイナンス」の見方・使い方、アメリカ株の単語・意味
【当サイトおすすめの証券会社】
◯マネックス証券(公式サイトへ)
(本格的に米国株をやるならマネックス証券)
◯DMM.com証券(公式サイトへ)
(アプリひとつで日本株からアメリカ株を取引するならDMM.com証券)