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シーア(SEER)がナスダックへ上場

シーア(SEER)とは、生物医学研究のための次世代のプロテオミクス(proteomics)と呼ばれるタンパク質の構造分析の研究開発(R&D)を行い、それらをツール化して販売を目指す、カリフォルニア州レッドウッドシティーを拠点とする企業です。

そんなシーア(SEER)が2020年12月4日に、アメリカ・ナスダック市場にIPO(=上場)を果たしました。

しかし現在のところ、同社には製品も売上もなく研究開発の段階というから驚きです。同社は、2022年に幅広い商品化を開始する予定としています。

同社の株は先日まで、16ドルから18ドルでの株価で、IPO公開が予測されていましたが、結局19ドルの株価で920万株のクラスA普通株(議決権なし)を売り出すことで1億7500万ドルを調達することに成功しました。

初日の取引が始まると、シーア(SEER)株はすぐに約2.5倍の50ドル近くへ急上昇して、株式公開の初日の終値は56.46ドルとなり、この上場は初日としては成功と言えそうです。

IPOの引受会社は、JPモルガン、モルガンスタンレー、BofAセキュリティーズ、コーウェンでした。

これは2020年年間のIPOが総じて上手く流れてきたことも一因にありそうです。

 

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シーア(SEER)のやっているR&D(研究開発)について

私もこの分野はちんぷんかんぷんでしたが、素人なりに調べてみました。

まず、単語を知らないといけないということで、重要な2つを紹介します。

シーア(SEER)は、そのタンパク質の大規模な研究である「プロテオミクス(Proteomics)」を行い、バイオ医薬品や学術研究者がタンパク質を分析するのを支援する統合システムを開発し、ツールとして商品化を目指しています。

タンパク質とは、ご存知のように細胞の代謝経路の重要な構成要素として生物にとって必須の物質で、骨や筋肉を作ったり、歯など人間やその他の生物にとってもなくてはならないものです。

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ゲノム解析から実用段階へ

アメリカ株投資の第一人者である広瀬隆雄さんによると、約20年ほど前の1990年代終盤にゲノム・ブームが起こったそうです。

そしてそのムーブメントによりゲノム解析という「いのちの設計図」を手に入れましたが、「青写真(ゲノム)」を「施工(タンパク質)」の段階に移すと、実際に建物を建設する際には複雑すぎて手に負えなかったとのことで、なかなか進んでいませんでした。

その一例として、設計図であるゲノムは変化しないけど、タンパク質は変幻自在に変化することなどが1つの要因です。

20年前では手に負えなかったけど、シーア(SEER)の上場という決断にも見られるように、テクノロジーの進化と供に、いよいよ実用段階に入ったことがうかがえます。

以下には、プロテオミクス研究のイメージ映像です。


出典:Sensu Film

シーア(SEER)の創業者

シーア(SEER)の経営陣には、以前ハーバード大学医学部の教授であり、バインド・セラピューティクス(BIND Therapeutics)、セレクタ・バイオンサイエンシズ(Selecta Biosciences)、タルベダ・セラピューティック(TarvedaTherapeutics)を共同設立したりと、ライフサイエンス畑を歩んでこられた共同創設者兼CEOのイラン系アメリカ人のオミッド・ファロクザッド(Omid Farokhzad)が率いています。

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シーア(SEER)が狙う市場や競合、株主について

シーア(SEER)が狙う市場について、SeekingAlphaの記事によると、下記とのことです。

機器、試薬、サービスの3つのセグメントで構成されています。

試薬セグメントは、市場で最大かつ最も急速に成長しているセグメントです。

この期待される成長を推進する重要な要素は、研究開発努力の継続的な進歩、ならびに研究活動を支援するためのより有利な規制および政府の政策です。

また、プロテオミクス研究の最も急速に成長しているアプリケーションは、臨床診断での使用ですが、北米は地域別で最大の市場であり、その価値は2024年までに90億ドルに達すると予想されています。 アジア太平洋地域では、2024年までに12%を超えるCAGRの力強い成長が見込まれています。

関連する治療法を提供または開発している主要な競合ベンダーは次のとおりです。 Roche Diagnostics(OTCQX:RHHBY) バイオ・ラッド研究所(BIO) サーモフィッシャーサイエンティフィック(TMO) GEヘルスケア(GE) シグニス

複数の既存の株主とソフトバンクは、同時私募でIPO価格で合計で最大1億3500万ドルの株式を購入することに合意しました。

まとめ

正直、シーア(SEER)のやっていることが最先端すぎて、2022年ごろからどういった製品を出してくるのかというところがさっぱりわかりません。

これからの同社の動向に注目していきたいですね。

参考
SeekingAlpha
LeaderBoard

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