Direxion(ディレクション)とは?
Direxion(ディレクション)とは、1997年に設立されたアメリカのETF運用会社です。
ETFと言えばブラックロックの「iShares」やステート・ストリートの「SPDR」、Vanguardの「バンガードETF」が有名です。
そんな中でDirexion(ディレクション)のETFも人気があります。その特徴や強みは何なのでしょうか?
それでは見ていきましょう。
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Direxion(ディレクション)の3倍ブルベアETFの特徴や強み
Direxion(ディレクション)のETFの特徴と言えば、「レバレッジETF」や「ベア(インバース)」型ETFです。
レバレッジETFとは?
レバレッジETFとは、例えばs&P500というアメリカの指数に連動しながらも、値動きはその3倍に増幅するといった、ETFです。
S&P500指数の3倍の値動きとなるために、ハイリスク・ハイリターンな投資商品となります。
信用取引も同じ約3倍の資金を売買できますが、信用取引を利用せずとも、レバレッジをかけることが出来るようになるのが人気の秘密です。
ブル型ETFとは?
ブル型ETFとは、「安い時に買い、高くなると売る」という、株価が上昇期待の時に購入するETFのことです。
その「買い」から入るブル型で、レバレッジを掛けた商品に「S&P500の3倍の値動きとなるレバレッジ型ETF(SPXL)」があります。
上げ相場の中で積極的な値上がりを狙いたい投資家向けのETF銘柄です。
ベア(インバース)型ETFとは?
ベア(インバース)型ETFとは、「高い時に売り、安くなった時に買い戻す」という信用取引で「売り」から入るような仕組みのETFです。
下げ局面期待で「売り」から入ることができるのが、”ベア型のETF”の特徴です。
実際には、指数に「逆の値動き」をするように設計されているので、下げ局面には、これら”ベア型”の銘柄は、逆に株価は上昇することになります。
加えて、こちらも3倍レバレッジのETFがあり、「下げ局面で3倍レバレッジ」を掛けられることができるようになります。
例えばこんなETF銘柄があります。「インバース(ベア)型ETF(SPXS)」。
S&P500の指数用のETF銘柄以外にも、金融株やゴールドなどの金鉱株、インド株、ヘルスケア株などの指数に連動したブル・ベア3倍ETFなどがあります。
これらレバレッジETFやブル・ベアETFなどの、個性的で特徴がある銘柄を取り扱っているのが、Direxion(ディレクション)の特徴であり、最大の強みでしょう。
Direxion(ディレクション)社の概要
Direxion(ディレクション)は1997年にアメリカバージニア州アレクサンドリアで設立され、上記のようにレバレッジドETFや、インバースETFなどの商品を提供する運用会社として、世界トップ2の運用会社です。
Direxion(ディレクション)は、アメリカのニューヨーク、ボストンや香港に拠点を置いており、世界の機関投資家、アクティブトレーダー、プロ投資家および個人投資家にETF商品を提供しています。
2017年12月31日現在では、同社の運用資産は約134億ドル(約1兆5000億円)となりました。
同社のNYSEに上場されているETFは80種類以上もあり、特にブル3倍とベア3倍レバレッジなどの個性的なETFが人気です。
Direxion(ディレクション)歴史、元社名の由来
Direxion(ディレクション)は、もともとミューチュアルファンド(投資信託)の提供者として、1997年にポトマックファンド(オフィス近くのポトマック川が由来)という名前で設立されました。
1997年11月、ポトマックファンドは、1994年のRydex Investments(ライデックス・インベストメンツ)に続いて、逆ミューチュアルファンド(投資信託)を導入した2番目の企業です。
2006年にDirexionの名前を使い始めました。新しい名前に「X」の文字を使用することは、同社の商品でレバレッジドインデックスファンドに注目を集めることを目的としていたそうです。
同年、マサチューセッツ州ボストンのプルデンシャルタワーにもオフィスを開設しました。
レバレッジドETFを世界で初めて提供する
Direxion(ディレクシオン)は、2008年11月に最初のレバレッジドETFを世界で初めて提供しました。
約半年後の2009年4月、同社の3倍ETFの16銘柄は、合計34億ドルの資産に達しました。
これらのレバレッジが高い値動きは、米国証券取引委員会とマサチューセッツ州連邦長官からの精査を引き起こし、多くのブローカーディーラーがレバレッジドETFの販売を中止追い込まれたと言います。
2010年12月、Direxion(ディレクシオン)は、この流れの対策として、レバレッジなしのファンドを含む24銘柄のETF銘柄の、提供を加速させていきました。
Direxion(ディレクシオン)のゴールドなどの金鉱株3倍ETFなども人気銘柄となっています。
同社は2020年3月、近年のAI取引による株価変動率の上昇によるコロナショックによる株式市場の暴落から、10つのETF銘柄のレバレッジを3倍から2倍に減らし、他の8銘柄を閉鎖すると発表しました。
それにもかかわらずDirexion(ディレクシオン)のETFには、2020年3月だけでも約40億ドルの流入を見ました。
Direxion(ディレクシオン)まとめ
過去記事にて、今までブラックロックやステート・ストリート、バンガードなどの、世界3大ETF会社を見てきました。
そんな中で、Direxion(ディレクシオン)の個性的で、特徴あるETFラインナップは異彩を放っており、好きな投資家も多いことが予想されます。
今後もDirexion(ディレクシオン)の動向、ETF銘柄などに注目していきます。
参考
・wikipedia
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