格付け会社とは、企業や金融商品(債権やREITなど)、政府などに記号や数字などの等級を与え、信用格付けを与える企業です。(格付機関、信用格付機関とも言う)
世界で有名な格付会社では、米国系のムーディーズ、S&P(Standard & Poor’s)、欧米系ではフィッチ・レーティングスなどがあります。
日本国内ではR&I(格付投資情報センター)やJCR(日本格付研究所)などがあります。
格付符号と定義(格付けランキング)
(出典:R&I)
上記は日本のR&Iが出している格付けのランクとなります。「AAA」を頂点として、最下層は「D」となります。
基本的にはR&Iと同じ表記をしている会社が多く、S&Pや日本のJCRなども同じ格付け符号です。
さらに細分化されていて、「AA」以下では上のランクから順に「AA+」「AA」「AA-」と3段階と分かれています。
しかし実際には、格付けに値いしない企業や債権などもあるため、格付けはされていませんが隠れた「E」や「F」もあるということになります。
ムーディーズのランキング符号
ちなみにムーディーズは「Aaa」を頂点として、大きく順に「Aa1」「Aa2」「Aa3」「A1」「A2」「A3」、「Baa1」「Baa2」「Baa3」というランキングとなります。
左欄のA~Cのランクは長期格付、右欄のPrime1~3については短期格付けの表記方法となります。
投資適格債とハイイールド債・ジャンク債
投資適格債とは、S&PやJCRならBBB以上、ムーディーズならBaa以上を取得した債券の事で、信用力が高く、ローリスク・ローリターンの投資商品のこと。
一方、投資適格債の格付けに満たないランクの債権は、S&PやJCRならBB以下、ムーディーズならBa以下に格付けされたのことを投機的格付債(ハイイールド債・ジャンク債)と呼び、ハイリスク・ハイリターンとなっています。
J-REIT(リート)と日銀の買付
日本の株式市場に上場しているJ-REIT銘柄は、JCR(日本格付研究所)や、R&I(格付投資情報センター)やなどによって格付けされています。
特にJCRの格付けを公表している会社が多いように見受けられます。
ちなみに日銀のJ-REITの買付対象銘柄は下記となります。買付ルールの一つでは、まずリート(不動産投資信託)であって、「AA格」相当以上のもので、信用力 その他に問題のないもの。とされています。
日銀のJ-REIT大量保有銘柄一覧(2018年11月30日時点)
- 阪急阪神リート [旧:阪急リート]
- 日本プロロジスリート
- 大和ハウス・レジデンシャル
- 積水ハウス・レジデンシャル
- GLP
- アクティビア・プロパティーズ
- プレミア野村不動産
- マスターファンドジャパンエクセレント
- 福岡リート
- 日本プライムリアルティ
- ユナイテッド・アーバン
- 日本ロジスティクスファンド
- オリックス不動産
- アドバンス・レジデンス
- 産業ファンド
- 日本アコモデーションファンド
- 東急リアル・エステート
- ジャパンリアルエステイト
- 日本ビルファンド
(出典:一般財団法人土地総合研究所)
日銀のETFやJ-REITの買付について詳しく知りたい方はこちらへ
(→日銀、J-REITの買付ルールと買付銘柄について)